カウンセラー

世間には自分には何の力も能力も無いのに、先生や師匠と呼ばれ喜んでいる輩がいる。
虎の威を借りた狐である。

先日の相談者はその狐に騙されて家族を苦しめている夫。その妻だった。
妻は来店するなり大声で泣いた。
理由を尋ねると、夫が会社を辞め画家になると言っている。
夫は絵を描くのが趣味だが作品は見たことが無い。年齢も40近い。
会社員だった夫が○○カウンセリングに言って「あなた画家になるといい。」と良いとアドバイスされたらしい。
「その言葉を聞いた夫は感動し○○カウンセラーを信望するようになった。
それからというもの家に給料を入れず、○○カウンセラーという人の付き人をしている。」と彼女は言った。

まだ、会社は休職中だから何とかしたい。助けて欲しい。というのが相談内容だった。
そのカウンセラーには上に師匠がいるという。
師匠は少し名前の知られた人らしい。
長崎の男性カウンセラーには何の知識も力も無い。
ただの受け売りなのだ。
彼女が言うにはそのカウンセラー自身も離婚寸前という。

一度の人生だから自分の思う生き方をしなさい。
私も同感である。
ただ、自分の言動によって自身を取り巻く人達(この場合家族)を不幸にして良いはずが無い。

「自分の為に生きる。」これは素晴らしい教えだと思う。
しかし、それは彼女の夫が独身だった場合通用する話である。
家族を持った以上、社会にお世話になって生きている以上。
どこかで欲を抑えることも大事だと私は思う。

わたしがカウンセラーなら彼女の夫に家族を追い込んではいけない。と諭すだろう。
○○カウンセラーは自己の欲(承認欲求)を満たしているに過ぎない。
自分に能力があるから付き人がいる。と錯覚しているのである
わたしはそんな人間が大嫌いである。
彼女はもう3回来ている。